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    アラビアンナイト演出ノート2 夜に語られるお伽話の魅力

    2017.01.12 Thursday

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      倉迫です。

      怒涛のようなブログ更新が始まりましたね。

       

      演出ノート、続きです。

      前回、アラビアンナイトには定本が無いという話をしましたが、

      構造は全て同じです。

       

      王妃が明日の朝には自分を殺すかもしれない王に、

      毎晩、夜伽に物語(お伽話)を聞かせることで命を長らえていくというのが、

      大きな枠組みとなっています。

       

       

      この王妃の名前はシェヘラザート、シャハラザード、シェラザードなど、

      様々に表記されますが、僕は語感から「シェヘラザード」を採用しています。

      シェヘラザードが毎晩語るお伽話として

      「アラビアンナイト」の全ての物語はあるという構造になっているのは、

      どの「アラビアンナイト」も一緒です。これを枠物語と言います。

       

      上の絵は古代ペルシアのシャフリヤール王に、

      シェヘラザードが語っているところ。

      もう一人の女性は、シェヘラザードの妹のドゥンヤザードです。

      彼女も、ディーナーザードとかディーナールザードとか別の表記があります。

      このドゥンヤザード、妹ということに現在ではなっているんですが、

      古いバージョンだと彼女は王の奴隷頭で、

      シェヘラザードと手を組んでいたという設定のものもあります。

       

      なぜ王にシェヘラザードが毎晩命がけでお伽話を語るようになったのか。

      簡単に言うと、かつて愛する妃に裏切られた王が、その妃を処刑したのち、

      毎晩、違う娘を妻に迎えては翌朝処刑するということを繰り返していた。

       

      こんな感じで裏切った↓

       

      その王の行為を止めるために、大臣の娘であるシェヘラザードが

      自らすすんで王の妻=妃になった。

      王はシェヘラザードが夜毎に語るお伽話が面白くて、続きが聞きたいため、

      彼女を殺さずに何年も過ぎ、王は改心した。

       

      つまり、王の女性への猜疑心や復讐心を毎晩物語によって癒し、

      やがて救済したというのが、アラビアンナイトの枠組みなんですね。

      でも、これを成功させるには二つの力が必要になります。

      一つは「お伽話の力」。

      シェヘラザードが語る物語の多くはお伽話と呼ばれるファンタジーです。

      そのファンタジーが魅力的であること。

      夜に輝く月のような物語であること。

      真夜中、人の心のうちに湧き上がる不安や狂気をなだめるためお伽話はあると

      思わせられるかが重要です。

      そして、もう一つは「語り手の力」。

      話の内容が面白いかだけじゃ人の心をつかむことはできません。

      同じ噺をやっても落語家によって面白さが違うというのと同じで、

      語り手が魅力的じゃないと、お伽話は輝きません。

       

      お伽話と語り手の魅力、アラビアンナイトを演劇にするにあたって、

      最も重要なことはこれだと考え、台本を書き始めました。

      では、原作からどのお伽話を採用したのか、それはまた明日の夜に書きます。

       

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